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とうほく Diary
雪解け
福島市/吾妻小富士の「雪うさぎ」が告げる福島の春の幕開け
2023/03/01
絶景広がるドライブルート「磐梯吾妻スカイライン」が開通
福島市西部にそびえる吾妻連峰は、磐梯朝日国立公園の一角をなし、新緑や紅葉など四季折々に美しい自然の景色を楽しむことができます。なかでも標高1707mの吾妻小富士はすり鉢状の火口を持ち、その姿が富士山に似ていることからこの名がつき、吾妻連峰のシンボルになっています。
例年4月上旬になると、吾妻小富士の山肌に現れる雪形が「雪うさぎ」です。農家たちは古くからこの雪形を目安に種まきを開始したことから別名「種まきうさぎ」とも呼ばれています。そして4月中旬、冬期閉鎖されていた「磐梯吾妻スカイライン」が開通します。
磐梯吾妻スカイラインは市西部の高湯温泉と土湯峠を結ぶ、全長28.7km、最高標高1622mの山岳観光道路で、「日本の道100選」にも選ばれたドライブルートです。吾妻連峰を縫うように走り、「白樺の峰」「つばくろ谷(不沢沢橋)」など作家・故井上靖氏が名づけた絶景ポイント「吾妻八景」が点在しています。
ドライブルートの中間地点に位置する「浄土平」は標高約1600mに広がる平坦地で、火山礫に覆われた山肌や湿原、沼など変化に富んだ風景を楽しめます。駐車場から吾妻小富士山頂に登る階段が整備されており、観光客でも10分ほどで登ることができます。火口壁をぐるりと周る「お鉢めぐり」は1周約1.5km、1時間程度かかります。晴れた日には市街を一望する大パノラマが広がり、運が良ければ雲海を見ることもできます。「磐梯吾妻スカイライン」では、例年5月上旬頃まで雪の回廊を走る絶景ドライブを楽しめます。春の訪れを体感しに出かけてみてはいかがでしょうか。
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今回のライター
ライター
金 奈美江