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とうほく Diary
隠れた紅葉スポット
青森市/神秘をまとった樹齢800年の巨樹「宮田の大イチョウ」
2024/09/01
空高く、黄金色に輝く大イチョウは圧巻の美しさ
間もなく紅葉シーズンを迎える青森市。隠れた紅葉スポットといえば、青森市東部に位置する宮田地区にそびえ立つ「宮田のイチョウ」が有名です。
「宮田の大イチョウ」と呼ばれ親しまれているこの大イチョウは、推定樹齢800年。道路沿いの第1イチョウ(西株)、道路から130mほど離れた場所に立つ第2イチョウ(東株)があり、環境省「巨樹・巨木林データベース」によると西株は樹高約23m、幹周約13m、東株は樹高約28m、幹周約12m。現存する樹木の中では市内で最も大きく、市の天然記念物に指定されています。
いつ頃に誰が植えたのかという記録は残っていませんが、今から230年ほど前、江戸時代後期の民俗学者・菅江真澄が寛政8(1796)年4月20日にこの地を訪れ、紀行文「すみかの山」の中で「ふるい銀杏の木が二本たっている」と記していることから、当時すでに存在感を放っていたことが分かります。
イチョウはほかの樹木と比べて寿命が長く、大きく成長して御神木として崇められることが少なくありません。この大イチョウも古くから御神木として崇敬を集めており、母乳の出が良くない母親が大イチョウに祈願して木を削って家へ持ち帰り、細かく刻んで米と一緒に炊き上がりを神棚へお供えし、木くずを取り除いて食べたところ母乳がよく出るようになったという言い伝えが残されています。
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今回のライター
ライター
金 奈美恵