大わらじがそびえる羽黒神社は縁結びにご利益あり

「福島わらじまつり」の大わらじ奉納は、まつり最終日に行われます。羽山、羽黒山、熊野山の三峰からなる信夫山は古くより山岳信仰の霊山として崇敬を集め、山伏修行が行われた山。1500年以上の歴史を持つ羽黒神社は健脚にご利益があるとされていますが、昔の暁まいりでは雪の参道を男女が助け合って登ったことから、縁結びにもご利益があるといわれています。3年続けて参拝すると恋が成就するという言い伝えもあり、ご利益を求めて多くの参拝者が訪れます。御神坂（おみさか）と呼ばれる旧参道は勾配のきつい坂道が続きますが、勾配のゆるやかな舗装された現道もありますので、体力に合わせて登るとよいでしょう。

旧参道には、羽黒観音や数々の史跡が点在しています。通称「ねこ稲荷」、西坂稲荷神社はその昔、神通力を失くした御坊狐が養蚕の天敵であるネズミを退治するようになったことから、養蚕の守り神として祀られるようになったといわれています。現在は飼い猫の幸せを願う稲荷神社として愛猫家に親しまれており、猫の写真の奉納も受け付けています。敷地内には古民家をリノベーションした無料の休憩所「古民家西坂家」がありますので、登りに疲れたらここでひと休みを。