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祭りの豆知識

山形市/まつりに欠かせない「花笠」と菅笠(すげがさ)を彩る「紅花」

2024/06/03

山形市/まつりに欠かせない「花笠」と菅笠(すげがさ)を彩る「紅花」

「仕事唄」から誕生した花笠踊り

山形の夏祭りといえば「山形花笠まつり」。そのルーツは「尾花沢の徳良湖」にありました。徳良湖の築堤工事では「土突き唄(どんつきうた)」を歌ってお互いを鼓舞しながら、息を合わせて作業を行ったといいます。これが「花笠音頭」の起源となりました。

唄にあわせて、作業中にかぶっていた菅笠をくるくると回す、即興の踊りが披露されたことが現在の「花笠踊り」の原型と言われています。山形の新しい夏祭りとして「花笠音頭パレード」開催が決定したのは昭和38年のこと。このとき地域によって様々だった振り付けが見直され、誰でも手軽に踊れる「正調花笠踊り~薫風最上川~」(通称:女踊り)が誕生しました。花笠音頭には公募した新たな歌詞が加えられることで現在の「花笠おどり」が完成したといわれています。

現在踊りに用いる花笠は、団体が独自で手作りしたものなど、多種多様のものが使われています。主だったところでは紅花をあしらった赤い花飾りのついた「通常の花笠」。橙色と黄色の紅花をあしらった「男花笠」、花笠踊り発祥の地尾花沢の流れを組む踊りで使用される「笠回し花笠」、山形市の民俗文化サークル四方山会が使用する「四方山会花笠」などがあります。

音頭にあわせてくるくると回る、華やかな花笠。その違いに注目してパレードを見るのも面白そうです。

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今回のライター

ライター

吉田 美奈子

東北6県プラスαの観光記事を手掛けて幾星霜。
最近のマイブームは機械編みで、教室にも通い始めました。