ときめく、とうほく【東北六市の観光Webメディア】

とうほく Diary

新緑

盛岡市/「秋の赤」と対比をなす、鮮やかな「初夏の緑」

2023/07/10

盛岡市/「秋の赤」と対比をなす、鮮やかな「初夏の緑」

庭も、床も、見事な「青もみじ」一色に染まって

盛岡市の「南昌荘(なんしょうそう)」といえば、磨きこまれた床に紅葉が映える「床もみじ」が有名ですが、芽吹き始めたばかりの「青もみじ」もまた風情があるものです。

南昌荘は秋田県・荒川鉱山を経営し「みちのくの鉱山王」と称された瀬川安五郎が、出身地である盛岡に建てた邸宅です。その後、持ち主の変遷とともに増改築が施され、現在の形となりました。簓子(ささらこ)下見板に漆喰壁、釉薬赤瓦の屋根。内部はオーソドックスな書院風の和室で、庭に開放的な縁側がまわり、盛岡の近代和風スタイルを守った堅実な造りの館です。

庭園は主屋の南側に位置し、池の周囲を一周しながら観賞する「池泉廻遊式(ちせんかいゆうしき)」の造り。ヤマモミジを中心に50本ほどの樹木が植栽されていて、床もみじが観られる「南昌の間(なんしょうのま)」から座った状態で庭全体を見渡せるように設計されています。

ちなみに青もみじの季節は、床の映り込みを「床緑(ゆかみどり)」と呼ぶそう。例年6月末ごろまで楽しめるそうなので、ぜひ足を運んでみましょう。

  • 1
  • 2

スポット詳細情報

今回のライター

ライター

吉田 美奈子

東北6県プラスαの観光記事を手掛けて幾星霜。
最近のマイブームは機械編みで、教室にも通い始めました。