スープの上に氷が浮かぶ、さっぱり味の「冷やしラーメン」

2023年2月に発表された総務省の家計調査で、ラーメン消費量日本一の街として話題を集めた山形市。「ラーメンの聖地」として多くの人を魅了する山形のラーメンですが、独自に進化を遂げたメニューがあります。それが、スープも麺も冷たい状態で提供される「冷やしラーメン」。丼にはスープがたっぷりと張られ、チャーシューやメンマがトッピングされているなど、見た目は通常のラーメンですが、一口食べるとその冷たさにびっくり。氷を浮かべキンキンに冷やして提供する店も多くあります。また、動物性のスープは冷やすと脂が固まってしまうため、丁寧に脂を取り除いたり植物性の油でコクを出したりと、店ごとに工夫を凝らしており、あっさりした味が夏にぴったり。麺もしっかり冷えているのでシコシコとした歯ごたえが楽しめます。醤油味が一般的ですが、味噌系のスープで作る店もあるなど、冷やしラーメンは現在も進化中です。

盆地ならではの厳しい夏の暑さを、体の芯から涼しくしてくれる冷やしラーメン。山形の人にとっては夏の風物詩的な存在です。