東北6県プラスαの観光記事を手掛けて幾星霜。
最近のマイブームは機械編みで、教室にも通い始めました。
とうほく Diary
秋の食
盛岡市/「岩手三大麺」のひとつ、「盛岡じゃじゃ麺」のルーツを探る
2022/11/01
旧満州で味わった「炸醤麺」を“盛岡ナイズ”して
この盛岡じゃじゃ麺の元祖店とされるのが、盛岡市中心部にのれんを掲げる「白龍(パイロン)本店」です。創業60年を越える老舗ですが、その起源は初代店主の高階貫勝さんが終戦後、盛岡で始めた屋台にありました。このとき提供していたのが、高階さんが戦前に住んでいた旧満州の郷土料理「炸醤麺(ジャージャー麺)」に、アレンジを加えたオリジナルメニュー。それが口コミで人気を呼び、いつしか盛岡市を代表するグルメとなりました。元となった炸醤麺は、中国の味噌である豆鼓(とうち)で、豚のひき肉や細かく切ったタケノコ、シイタケなどをなどと炒めた肉みそを、茹でた麺にのせた麺料理。高階さんはこれを盛岡人の口にあうように、食べた人の感想をたずねつつ、何度も試行錯誤を重ねたといいます。そうしてたどり着いたのが、日本の味噌をベースに、挽き肉やゴマなど十数種類の材料を炒めて熟成させた肉味噌を、もっちりとコシのある平打ち麺にのせた現在の形。これがすべての盛岡じゃじゃ麺の基本型となりました。
食事としてはもちろんですが、お酒のお供にもぴったり。ぜひ冷たいビールをかたわらに、盛岡じゃじゃ麺を勢いよくすする格別なひとときを楽しんでください。
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今回のライター
ライター
吉田 美奈子