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とうほく Diary

冬の暮らし

青森市/湯治文化を今に伝える秘湯「酸ヶ湯温泉」と八甲田山の樹氷

2022/12/28

青森市/湯治文化を今に伝える秘湯「酸ヶ湯温泉」と八甲田山の樹氷
※青森県ライブラリー

330年以上も親しまれてきた湯治場

青森市の南部に堂々とそびえる八甲田連峰は、18の山々が連なる火山帯。その西麓、標高約900メートルの場所に、青森の名湯「酸ヶ湯温泉」があります。そこは、日本有数の豪雪地帯。今回は、寒さ厳しい冬でも多くの人が足を運ぶ、酸ヶ湯温泉の魅力をご紹介します。

今から330年以上前、1684年に発見された酸ヶ湯温泉は、江戸時代より湯治場として親しまれてきました。「湯治」とは、温泉地に長く滞在し、入浴しながら体調を整えること。その目安は通常7日で一廻りとし、3廻りの21日の温泉地が多いが、酸ヶ湯温泉は効能が高く「3日一廻り、3廻り10日で万病に効果が表れる」という言い伝えがあり、その効能を求めて、全国からたくさんの湯治客が訪れます。※“9”は“苦”で縁起が悪いため10日としている。

酸ヶ湯温泉の代名詞になっているのが、160畳もの広さがある総ヒバ造りの「ヒバ千人風呂」。柱が一本もない開放的な空間に、湯船2 つとかぶり湯、打たせ湯があります。湯船の1つ「熱の湯」は湯温が41~42度。湯船の真下から源泉が湧いており、一度も空気に触れていない新鮮な湯が浴槽を満たします。もう1つの「四分六分の湯」は少し熱めの43度。「熱の湯」に比べて四分から六分ほどの温まり具合になることから、その名が付いたとか。酸ヶ湯温泉にある5つの源泉はいずれも酸性・含硫黄泉。白濁の湯からはほんのり硫黄の匂いが漂います。

「ヒバ千人風呂」は混浴のため、抵抗を感じる人もいるかもしれません。そんな人のために、女性専用時間帯を設けています。売店で販売している女性用湯浴み着での入浴も可能。さらに、ヒバ造りの小浴場「玉の湯」は男女別なので、安心して入浴できます。

風情あふれる木造の宿には、旅館棟と湯治棟があり、湯治棟には自炊用の炊事場も完備。湯治客同士、おしゃべりをしながらの自炊も湯治の醍醐味です。

レトロな雰囲気と、青森産ヒバ材を贅沢に使った大浴場、湯量豊富な温泉は、身体だけでなく心も癒してくれるでしょう。

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今回のライター

ライター

関東 博子

東北六県をメインフィールドに、今日もどこかで取材旅。プライベートでも、国内外問わず旅行好き。